獣医学科同窓会の設立

獣医学科同窓会は1968年に、この年に卒業した1期生有志により同窓会設立準備委員会が結成され規約作成等の準備が進められ、1970年4月に発足した。
最初の成果として1970年9月に1期生から3期生までの名簿を中心とした「獣医学科同窓会通信」が発行された。翌1971年には獣医学科同窓会誌「三愛」創刊号が発行され、年1回「三愛」を発行することが同窓会の主要な活動となった。この同窓会誌は1年も欠けることなく毎年発行され、2016年には46号を数えるに至った。
この同窓会誌により大学の近況、支部の活動、同窓生の活躍など、さまざまな情報を発信することにより同窓会の団結がはかられてきた。

獣医学科同窓会の発展

同窓会をつくり同窓生が団結し、獣医学科の発展を支えようとした初期の同窓生の熱意が同窓会発展の礎になったことは間違いない。また、初期の同窓生がその期だけの団結に留まらず活動の模範を後輩に伝え、その伝統が受け継がれ同窓会全体の結束につながった。
卒業10周年記念同期会が恒例となり、半数以上の卒業生が家族連れで大学に戻ってくる。このことがさらにその期の団結を強めていった。
20周年を過ぎると、10年は待てず25周年同期会を行い、5年ごとに開催する期が多い。さらに歳を重ねると、大部分の期は毎年開催しているようである。

同窓会発展における山下正亮先生の功績

同窓会設立当時学科長であった山下正亮先生は、同窓会設立の重要性を訴え、さまざまなご助言により同窓会の設立を支えてくださった。
また、「卒業後10年経ったら大学に戻ってこい」と、卒業10周年記念同期会を提案してくださったのも山下正亮先生である。獣医学科同窓会は山下同窓会と言っても過言ではないかもしれない。

「三愛」冊子体からホームページへ

「三愛」の作成と送付に同窓会活動費の大きな割合を費やすこととなり経済的負担となったことや、近年インターネットが普及したこともあり「三愛」をホームページに掲載することにより大部分の同窓生に閲覧していただけるようになったことから、2017年より「三愛」の冊子体作成を中止し、ホームページに掲載することとなった。

卒業期呼称の一貫性

酪農学園大学獣医学科は1964年に酪農学部の3番目の学科として創設された。創設当時の学生定員は40名であった。その後、1975年には40名から120名へと大幅な定員増が認可され、従来Dクラスのみ(A, B, Cクラスが酪農学科、E, Fクラスが農業経済学科)であったが、G, Hの2クラス編成となった。
1978年には獣医学6年制教育の移行措置として修士積み上げ方式が採用され、獣医師国家試験受験資格を得るには4年制の学部卒業後、2年間の修士課程を修了することが義務づけられた。
1984年4月入学の21期生より名実ともに獣医学教育6年制一貫教育が始まった。
1996年には酪農学部から独立して獣医学部獣医学科へと改組された。
さらに2011年には大学の改組により獣医学部は獣医学群と、獣医学科は獣医学類と呼称変更され現在に至っている。

このように、獣医学教育6年制への教育制度の改革、獣医学部への改組、大学改革による獣医学科から獣医学類への呼称変更などが行われ、その最初の入学生は新しい制度の1期生に相当する。しかし、獣医学科・学類同窓会は一貫した卒業期を採用し、1つの同窓会としての団結をはかっている。

文責 加藤清雄